不定形爆発 Ver.2.0

アニメとか漫画とか、まあ色々。与太話ブログ。プラモの話と写真はTwitterに移転しました。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

大宇宙の孤独、或いは過酷―『シドニアの騎士』 第1巻

以前、『バイオメガ』を読んだ時に、「何じゃこれ、ようわからん」と思って観念したことがあるのですが、ロボット漫画だというだけで弐瓶作品に舞い戻った己の浅はかさを感じずにいられません。
というわけで、先日1巻が発売された、『シドニアの騎士』の話。

シドニアの騎士 1 (アフタヌーンKC)シドニアの騎士 1 (アフタヌーンKC)
(2009/09/23)
弐瓶 勉

商品詳細を見る


裏表紙からあらすじを引用すると、

太陽系が奇居子(ガウナ)に破壊されて千年。
人類の繁殖と生産を維持しながら宇宙を旅する、巨大なる播種船・シドニア。
シドニアの最下層で育った少年・谷風長道(ながて)は、
衛人(モリト)訓練生となり、旧型だが歴史的名機である継衛(ツグモリ)への搭乗を許される。
長道の命を賭した戦いが今ここに幕を開ける!

となります。

簡単にキャラ・設定の紹介をすると、
IMG_1087_convert_20090927195408.jpg
主人公・谷風長道。
シドニアの最下層(地下)で暮らしていたが、米泥棒を働いたのを契機に地上に出ることに。その後シドニア艦長の申し出を受けて衛人訓練生になる。
何故か人並みはずれた蘇生・再生能力があり、心配停止状態から蘇生したことも。

IMG_1079_convert_20090927195601.jpg
継衛。
そもそも衛人というのは、奇居子に対抗するために造られた兵器で(作中でアナウンスがないので、多分ですが)、継衛は一七式衛人「白月」の特別改修機。長道の乗機となる。
優秀な機体であり、いわく「(新型の)一八式に出来て継衛に出来ないことはない」らしい。

IMG_1073_convert_20090927195934.jpg
人類の敵・奇居子。
対話不可能な、千年前に太陽系を滅ぼした異形の生命体。
胞衣(エナ)を全身にまとっており、衛人の通常兵装などでは撃破できない。
胞衣に守られた中枢部分を攻撃し殲滅できるのは、シドニアに28本しかない槍、「カビザシ」のみ。


さて本題。

毎回、こういう話を読んだり見たりすると思うのですが、宇宙って途轍もなく孤独な世界ですよね。特にビジュアル的にも、墨を流したように真っ黒な、だだっ広い宇宙をたった一隻だけが進んでいくという図は見るからに孤独です。あたりに生命の気配なんてまったくしないのですから。
しかも、この作品においては、生命がいてもそれは奇居子という、皮肉とも取れる設定で、いかに人類が孤独で厳しい旅を続けているのかということがわかります。

そして宇宙は、その「孤独」を内包して余りあるほどに「過酷」です。
真空だとか、絶対零度だとか、それ以外にもこの作品には奇居子がいるわけで。
この作品には、山野栄子というキャラクタがいるのですが、彼女は散々努力して衛人訓練生になった子で、たいした努力もせずに訓練生になった長道にあまり良い心象は持っていませんでした。
そんな彼女は、訓練の一環の小惑星での資源採掘の際、奇居子に奇襲されて、帰らぬ人となります。

IMG_1080_convert_20090928051309.jpg

努力も、幸運も、偶然も、必然も、栄光も、絶望も。
そんな一個人の問題など嘲笑うかのように、人はあっけなく死んでしまいます。

もう一つ、宇宙の過酷を挙げるとすれば、それは容易に資源が手に入らないということ。特に食料などそうではないかと思います。
それゆえでしょうか、このシドニアで生きる人々は、光合成ができるようになっています。食事は週に一度くらいでOK。
そして、寿命を迎える者は、有機転換炉と呼ばれるものに入り、いわく「肥やしになる」そうです。人間ですら、資源になってしまいます。


以前、何かの本で読んだ言葉で、こういうものがありました。
「宇宙は人間の居場所じゃない」。

そんな世界を、長道は仲間とともに生きていきます。
孤独を振り払って、過酷を乗り越えて。
ロボットメインというよりは、「いかにしてこの状況を乗り越えるか」に焦点を当てて読む漫画だと思います。
興味がある方は、是非どうぞ。
  1. 2009/09/28(月) 05:29:54|
  2. 漫画感想
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
前のページ 次のページ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。