案外、物語の根幹に関わる話かもしれない。
・波紋九条さんの存在は様々なところへ波紋を投げかけます。
前回の島根での戦闘を森次に見せる社長。あの時崩壊した街は九条さんの生まれ育った街だったと明かします。つまり、九条さんの戦闘の仕方は、緒川さんや森次の言うような「ファクターになった際に訪れる一時的な過剰防衛反応」だけでは説明がつかないということ。
社長はそれに対して森次に頼み事をします。
「だからさぁ しっかりと手綱を握っていて欲しいんだよ」
「九条美海のですか?」
「違うよ 早瀬クンの だよ」第50話のラストのことを考えれば、これから九条さんが起こす何らかの行動に対して浩一がやろうとすることを制御しろ、と言うことなのでしょうが・・・。それでは、社長が未来を知っているようじゃないか=社長も未来人?という予測が立ちます。
そんな社長に疑惑の目を向ける森次。
学校でも、色々と変化が起きていました。
この前、浩一と九条さんが妙に仲良くしているのが気に入らなかったのか、城崎は
決めた!わいはこれから城崎のことをドツンデレと呼ぶことに決めたで!まぁ、浩一に厳しいわけです。「九条さん」という単語が出たなら「今は九条さんとの接触は控える様 社長に言われてますから!!」と注意。
可愛いなぁ、まったく!そんな城崎に、九条さんかと勘違いされてキツイ目で見られた哀れな理沙子から、
最近誰かがよく矢島の墓参りに来ていることを聞きます。
一方、道明寺の家の墓場を、一人の男が訪れます。
矢島あぁぁぁぁ!!矢島が見ているのは、紛れも無い自分の墓。近くに来た道明寺の父親と短い会話を交わしてから、そこを去っていきます。
矢島はどうなんのかなぁ。
アニメみたいに生き返ったことを知っても驚かないとか、絶対にありえないですからね。周りのことを考えれば、自分はもう“皆の知っている”矢島英明としては生きてはいけない。生前のようにはいかない部分もあるでしょう(特に理沙子関連)。だから自分の死を確認するためにも、足しげく墓参りに来ているのかもしれません。ここらへんで矢島と、その周囲の苦悩なんかを描いてくれると面白くなるんじゃないかなぁ、なんて。
これでアニメと同じ展開やったらチャンピンRED投げ捨てること間違い無しです。当の九条さんは、女子トイレで身だしなみを整えていると、いつぞやの女子(46話参照)にまたも絡まれます。「ここならあの正義の味方きどりの一年達に邪魔されることもないし───」と言うそいつに対して、九条さんは言います。
「実は私も─── 正義の味方になったんだよ」そして。

トイレ大損壊。
そして嬉しくないパンチラ。・疑念ペインキラーの解析を進めるレイチェルは、中学から帰ってきたイズナに、マキナとは、マキナに課せられた原則とは、と尋ねます。
で、改めて情報の整理を。
・マキナ→原則を課せられた巨大人型兵器
・マキナに課せられた原則→最重要なのは「マキナは人間に危害を加えてはならない。万が一人間に危害を与えてしまった場合、または生命危機状態の人間が居た場合、マキナは速やかに蘇生処置を行う」こと
「じゃあ九条美海の場合は?」レイチェルは問います。少なくともファクターになったとき、彼女には生命の危機は訪れていなかった。にも関わらず、彼女はペインキラーのファクターになってしまった。そこから導かれる答えは一つ───
「あのマキナ──ペインキラーが 『彼女を精神的な生命危機状態』と判断した と」と、浩一を<ある場所>へと連れて行く森次は浩一にそう言います。続けて、これはマキナが自身に課せられた原則を都合よく曲解したと捉えていることを告げ(マキナが早急にファクターを必要にしていたのでは、とも言及)、ある疑念を口にします。
「マキナが信用に足る存在かどうか だ」そしてその疑念は同時に
「石神社長にも だ」
ペインキラーの一連の行動で『機械因子理論』は完全にひっくり返りましたから、この社長に対する疑念も当然のものではあります。それに、森次が社長を疑っているような描写は前々から為されていましたしね。
それよりも(個人的に)重要なのは、「マキナが信用に足る云々」の方です。
今まで、マキナに意思がある、というのを表す直接的な描写・目立つ描写は今までもちょこちょこありました。
強いてあげるなら、<ラインバレルに他のマキナが怯える>、<社長のジュダとの会話>、<「ラインバレルが彼女(城崎)を拒絶している」という牧さんの発言>くらいでしょうか。
しかし、それが物語を進める上での軸になるようなフシはまったく見られませんでした。マキナそれ自体が何らかの意味を持ち始めたのは今回から、と言ってもいいでしょう。
この作品は、マキナ──ロボット・機械に意思があるという前提で書かれています。
しかし意思があるとて、そのマキナも人間を第一に尊重するものが故に、自分が主体性を持って前面に出てくるようなことはありませんでした。
それが今、崩れている。人間を自らのパーツのように扱うマキナ。原則の崩壊。
『鉄のラインバレル』では、未来で人類は絶滅することになっています。そこにマキナが製造された理由(人類の救済?)があるとするならば、いや、そうでなくても、この一連の疑念はかのアイザック・アシモフ御大が創ったロボット三原則にも関わってきそうな気がします。
今回のサブタイはまんまですね。未来への、マキナへの
疑心暗鬼。そういえばマキナって現代では理解不能な技術で造られてるんですよね。そういう点も含めて、マキナこそ、未来という暗がりに隠れている「鬼」なのかもしれません。
その疑問を解決するために、ある人物の元へ向かう浩一と森次。そこに待っていたのは・・・・・・

加藤久嵩。珍しく私服バージョンです。
てか、この前のコマに出てきたユリアンヌのツインテールは
正直、見るに耐えませんでした。だって枕商売とかもやってたオバs(ry
疑問は果たして解消されるのか・・・・・・?
───次回 第52話「白と黒の因果律」
「白」が加藤で、「黒」が社長のことですよね。衣装的に。
この1クリックが明日への活力。
- 2009/02/22(日) 07:05:15|
- 鉄のラインバレル(漫画)
-
| トラックバック:0
-
| コメント:2
いつもありがとうございます、感想楽しくみてます。
ドツンデレwwwwwwwwこれを聞いたら書き込むしかないと思いましたwwww
現状を整理してみるとある仮説を思いつきました。
もし未来に全国民に1体いたら、マキナの製造目的がどうであれ、結果的に死にたくても死ねない・・・そう思いました
加藤が「マキナを壊すものと守るもの戦い」といってましたしね・・・
こんな稚拙な妄想ですいませんwwww
- 2009/02/26(木) 21:48:56 |
- URL |
- プチ鉄 #-
- [ 編集 ]
>プチ鉄さん
>>マキナの製造目的がどうであれ、結果的に死にたくても死ねない
ああ、確かにそうですね。マキナが破壊されない限り半永久的に死ねないっていうのは、非常な苦しみでしょう。
で、それゆえの「自殺」と。
マキナはきっと人間に利するものとして創られたのでしょうから、ますますマキナや社長、加藤の狙いが気になるところです。
ドツンデレ。これからも使ってくださいね。
- 2009/02/27(金) 04:59:52 |
- URL |
- ホウ酸 #-
- [ 編集 ]