※CAUTION※この文章は、管理人・ホウ酸の記憶のみに基づいて書かれています。
よって、大量の間違いが散見されることかと思います。ミスに気付いた方は、コメなどで指摘してくださると幸いです。早めに修正するようにします。
ネタバレOKの方のみ、追記からどうぞ。
北極、ネルフ支部、ベタニアベース。
「しっあわせはぁ~歩いてこないっ、だぁ~から歩いていくんだねぇ~っ♪いっちにちいっぽ、みっかでさんぽ・・・」
緑色の塗装を施された「封印監視特化型限定兵器人造人間エヴァンゲリオン仮設5号機」のエントリープラグの中、真希波・マリ・イラストリアスは、任務のことなどどこ吹く風といった風に、愉快そうに歌を口ずさむ。エヴァに乗って戦える、ただそれだけで嬉しいのだ。
一方、発令所には依然として緊迫した空気が満ち満ちていた。封印から解かれた使徒を外へ出すまいと、司令以下必死にことに当たっているものの、成果は挙げられていないようだ。
そんな彼らに向かって、加持リョウジ首席監察官は語りかける。
「人間の力だけでは使徒に勝てない。それが、第3使徒を細かに切り刻んで永久凍土に封じても逃れられたことから得られる結論です」
そのまま、VTOL機にネルフ本部への「届け物」を携えて搭乗せんとして、司令たちに言う。「大人の都合に、子供を巻き込むのは気が進まないが・・・。後はヨロシク!」
狭い坑道内を、その人とはまるで異なる巨体を走らせ、5号機は使徒の元へと向かう。
正面に目標を確認。会敵。
左腕に備えられた槍を、骨格だけでできた蛇のような形状をした第3使徒に向けて繰り出す。
しかしその槍は容易く避けられ、逆に使徒が放った光に右腕を焼かれる。使徒が、5号機を抜いた。
痛みに耐えながら、急ターンをかけ反転する。が、一足先に使徒は隔壁を破壊し、外へと躍り出る。
しかし、マリも負けてはいない。使徒に続いて飛び出し、槍で使徒を柱に縫いつけ動きを制限する。そのまま右腕でコアを握りつぶそうとするものの、出力が足りない。マリは槍を廃棄し、左腕でさらにコアに圧力をかける。コアに亀裂、液状化。その瞬間、エントリープラグが射出され、それと同時に空に2本の十字が立ち上る。
「はぁ~っ、エヴァの操縦って思ったよりもキツイのねぇ。」赤い海に漂うプラグからマリが姿を現す。額から血は流しているものの、どうやら大事無いようだ。
空の十字を見ながら、マリは言う。「私の目的に、大人をつき合わせるのは気が引けるけど・・・。ま、エヴァ5号機、お勤めご苦労様」
ベタニアベースにおける戦闘結果。
第3使徒、殲滅。エヴァ仮設5号機、蒸発。
所変わって、ここは日本・第3新東京市。
2人の父子が墓参りに訪れていた。エヴァ初号機専属パイロット・碇シンジと、その父であるNERV司令・碇ゲンドウである。墓には、IKARI YUIと刻まれているようだ。どうやら、父子でここに来るのは3年ぶりらしい。
「人は思い出を忘れることで生きていける。だが、忘れてはならないこともある。私はそれを確認しにここに来ている」とゲンドウはシンジに語りかける。ユイの遺体はここにはない、全ては心の中だと言うゲンドウ。母に関するものは全て捨てられているらしい。
迎えのVTOL機が来る。去りゆく父に向かってシンジは話しかける。
「父さん、・・・今日は話せて嬉しかった」
「・・・そうか」
シンジも、ミサトのアルピーヌで本部へと向かう。ミサトに促されてシンジは墓参りに来たようだ。
2人の会話の最中に、本部から緊急連絡が入る。
第7使徒、襲来。
その報に、アルピーヌを加速させるミサト。零号機は先の第6使徒戦で破損して使えない以上、初号機を使うしかないのだ。そのためには一刻も早くシンジを本部に届けなくては。
そんな焦りを無視するかのように、艦砲射撃、航空爆撃、どんな攻撃をものともせずに侵攻する第7使徒。金属質なその体を悠々と進ませる。クモにも似た脚で踏み抜いた海が凍ってゆく。
使徒が、その体の頂上に付いた第4使徒の顔に似た部位を光らせると、いくつもの十字光が立ち上り、戦艦戦隊は壊滅する。
その様子を肉眼で見たミサトはますます急ぐが、そんな時、空から人型が舞い降りた。
赤を基調とした塗装を施された、汎用ヒト型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン、その正規実用型の2号機だ。全身にブースター、バーニアを備えている。
2号機が、手に持ったボウガンでコアを鮮やかに撃ち抜いたように見えた。が、外していたのだろうか、依然健在な、金属のテトラポッドが集合してできたような第7使徒はその体を組み替え、2号機に向かって攻撃を仕掛ける。
2号機もそれに応じるようにボウガンを捨て、踵部から鋭くとがったスパイクを展開し、蹴りかかる。
スパイク1本。A.T.フィールド1枚。
互いの武器は相克するように減っていき、それぞれ残り1となる。
しかし、スパイクはA.T.フィールドを突き破った。そのまま使徒の体内へと突っ込んだ2号機が、反対側から同じ体勢で現れる。そのスパイクの先には、コア。使徒は赤い体液と化して、完全に形象崩壊した。
第7使徒、殲滅。
シンジ、レイ、トウジやケンスケもそろった所で、ミサトが2号機パイロットを紹介する。
第2の少女、式波・アスカ・ラングレー大尉。
彼女はレイを「えこひいき」、シンジを「七光り」と呼んで馬鹿にする。曰く、自分の力で選ばれたわけじゃないから。仲良くなれなさそうな雰囲気、プンプンである。
シンジが家に帰ると、部屋には誰のものか分からぬ荷物が大量に積まれていた。いや、部屋のみならず廊下にもだ。誰のものかと訝るシンジの背後には、アスカが立っていた。
「うぇっ!?し、式波!?」と、あからさまに動揺を隠せないシンジ。そんな彼にアスカは「今日からココがアタシの部屋なんだから、早く出て行ってよね!」とやけに冷たい。
もめる2人の元にミサトが現れ、2人に今日から一緒に住むことを伝える。
「「えぇ~~っ!?」」
「これは命令よ♪」
その夜、アスカは人形に向かって語りかける。
「1人でやるしかないのよ、アスカ」
シンジは、電話をかける。
「・・・やっぱり出ないや、父さん」
そのころ、司令執務室を訪れていた加持は、ゲンドウに北極から運んできたモノを届ける。
「これが、人類補完の要となる・・・」
アタッシェケースのその中身は。
「ああ。人を神へとする、ネブカドネザルの鍵だよ」
計画は、静かに進行していた。
→読んで楽しむ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』 2/6
- 2009/07/05(日) 17:15:51|
- ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
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友人と見に行きました。詳しいあらすじや考察は某不定形爆発さんがやってくれると思うので、気楽に適当な感想やまとめを。超ネタバレ予定...
- 2009/07/07(火) 19:03:55 |
- べるんカステラ~