悪魔は願いの裏を読む。
悪魔は願いの裏を見る。「阿良々木を殺す」。それがどういうことなのか―・・・・・・
ということで「するがモンキー」最終回。
OPだけ見れば、さわやかアニメに見えないこともないのですが、本編はそうはいきませんでしたね。
駿河が初めて猿の手を使ったのは、小学生のとき。
転校してきた学校で、クラスになじめなかった駿河は、いじめを受けていた。
そんな時に巡ってきた、徒競走の機会。
1位になれば、自分を見る目も変わるかもしれない。
そう思った駿河は、母が自分に残した猿の手に願った。
「足を速くしてください」、と。
その晩、駿河は夢を見た。雨合羽。輝く両の目。
次の日、一緒に走るはずだった子らは、全員怪我をして学校を休んだ。
駿河は別な組に編入された。
練習しなければ。そうしなければ、結果は火を見るより明らかだったから。
足は、速くなった。
自分を殺そうとしたのは、駿河の本心じゃない、と弁護する阿良々木。
そんな阿良々木に忍野は言います。
「そばに居たいだけぇ?笑うねぇ。阿良々木クンはホントに優しいよねぇ、優しくて胸がムカつくねぇ、ホントにもう。
そばに居たいだけだなんて、甘ったるい言葉を、そのまま信じたのかい?」
忍野は、それじゃあどうしてその子達は怪我をしたのか、と尋ねます。普通、「足を速くしてくれ」と願ったのなら、そのまま足を速くしてくれるのが、普通じゃないのか、と。
では、どうして悪魔は、その子らをぶちのめすなんて、回りくどい真似をしたのか?
答えは簡単。
駿河がそう願ったからだ。無意識だろうとなんだろうと、レイニーデビルは契約した者の願いを叶える。
忍野は、駿河の本心を、淡々とした口調で暴いていきます。
では、駿河が阿良々木を殺そうとしたのは?
駿河が、阿良々木を憎んでいたから。ひたぎを、憧れの先輩を、好きな人を、奪った男。
殺そうとしたのは、駿河の願いでした。
この状況をどうにかするには、2つの方法がある、と忍野は言います。
1つは、阿良々木がレイニーデビルに殺されること。もう1つは、その左腕を切断すること。
駿河は切ってくれと言いますが、それを受け入れられない阿良々木は、2つとは別な方法を選びます。
夜。
阿良々木は、忍野にバッグや貴重品を預けて、ある密室に向かいます。
そこには雨合羽を着た駿河が―レイニーデビルが佇んでいました。
阿良々木が選んだもう1つの方策。
それは、
レイニーデビルに殺されないことでした。
忍野も忍も助けには入らないという絶望的な状況で、阿良々木はレイニーデビルと相対します。
黄色い雨合羽に、「よお」と声をかける阿良々木。
それに合わせるかのように、黄色い裾が小さく翻ると、意外なスピードで、それは迫ってきます。
何とか怪力の左腕のラリアットをよける阿良々木。
しかし、もう一振りをよけるものの、次の一撃で手首を折られてしまいます。
その痛みに耐えて、左腕を絡めとる阿良々木。
「神原、ごめん!」
その声とともに、ひざと横腹に蹴りを見舞った阿良々木は、動きの鈍った悪魔に、「効いてる!?」と感じます。
が、そんな微かな希望を砕くように、阿良々木の頭部に蹴りが決まります。
思いっきり激突する阿良々木。
吐血。出血。流血。
レイニーデビルが操れるのは、左腕だけじゃないのか?と考えた阿良々木は、1つの答えに行き着きます。
「神原本人も、僕を攻撃しようとしている・・・・・・!無意識に、神原は拒否しているんだ。2つ目の願いが叶わないことを。僕を殺さないことを。
神原は、戦場々原を諦める気が、ない」
その後も執拗に続く攻撃。
防御一辺倒になる阿良々木は、呼びかけます。
「それじゃ駄目なんだよ、神原駿河!!」
しかし、そんな声も、駿河には届きません。
憎イ。
憎イ。憎イ。憎イ。
憎イ。憎イ。憎イ。憎イ。憎イ。
その感情に支配された駿河は、攻撃をやめません。
腸が飛び出て千切れ、満身創痍の阿良々木。
「随分とはしゃいでいるわね」
すると、そこに突然扉を開いて現れたのは、ひたぎでした。忍野が阿良々木の携帯を使って呼び出したのです。
ひたぎに阿良々木が殺されそうになっていることを伝える。
それも、願いを不可能にする一つの方策でした。
駿河に触れるひたぎ。
正気を取り戻した駿河は言います。
「戦場ヶ原先輩のことが・・・・・・好きです・・・・・・」
「そう。私はそれほど好きじゃないわ。それでも一緒にいてくれるのかしら」
ひたぎは、重ねて言います。
「いっぱい待たせて、ごめんなさいね」
別の日。
外に出た阿良々木を待っていたのは、駿河でした。なんでも、ひたぎから電話をもらって、迎えに来るように言われたそうです。
バスケはいいのかと問う阿良々木に、悪魔は去ったが、腕はそのままだから、バスケはもうできないと答える駿河。
「でもまぁ、これはこれでパワフルで、結構使い勝手はいいみたいだぞ」
なんか気づいたら、ただのあらすじになっていたので、ここで感想をば。
阿良々木クンは、今回ホントに
いい噛ませ犬でしたね(オイ)
でも、死にそうになるくらい体を張って助けてやろうとするあたり、まったく優しいなぁ、と思います。惚れました(嘘)
ひたぎも、いい子です。ボロボロの阿良々木くんを身を挺して守ってやるなんて。
駿河にも優しくしてあげて・・・。
阿良々木の言葉を借りれば、「情の深い女」です。本当に。
忍野は食えない奴ですねぇ。あ、いい意味ですよ。
次回からは新シリーズ「なでこスネイク」。
今度は蛇か・・・・・・。
- 2009/08/29(土) 23:08:44|
- 化物語
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駿河編のラストエピソードでした。 その“切ないけれどとても優しい”幕引きにはかなりグッと来るものがありましたね。 オープニングも駿河メインの特別バージョンだ...
- 2009/08/31(月) 14:09:47 |
- 萌えレビュ!
いつから阿良々木くんは、アホ毛のみで認識されるようになったんでしょうか!新しいOPが百合♪淡くてきれい~と思ってたら舞い散る...
- 2009/08/31(月) 12:41:42 |
- 空色きゃんでぃ
化物語 第8話「するがモンキー其の三」の感想記事です。↓妄想詩人の手記(本館)http://coffeemonster.at.webry.info/200908/article_54.html※この記事...
- 2009/08/30(日) 13:52:37 |
- 妄想詩人の手記<別館>
化物語 第二巻 / まよいマイマイ (完全生産限定版) [Blu-ray]クチコミを見る神原駿河の想いを聞いた阿良々木暦は、彼女に取り憑いた怪異を払う為、忍野メメのもとを訪ねる。しかし、神原を助けたいという阿良々木に対して、忍野は残酷な事実を話し始める……。☆<8/...
- 2009/08/30(日) 01:44:26 |
- ゲームやアニメについてぼそぼそと語る人
「阿良々木くん、私を殺人犯にするつもり?」メメの電話で現れたひたぎによって、駿河の件は解決に至る話。今回は原作小説[上]でいう所...
- 2009/08/29(土) 23:27:48 |
- 日記・・・かも