アニメ公式サイトもオープンし、コミックスも累計70万部を突破と、今勢いに乗っているロボット漫画、『ブレイクブレイド』。
前回、ボルキュスに打ちのめされたライガットの運命は、そして戦争の行く末は・・・・・・。
というわけで以下とんでもなくネタバレ。
>前回、ボルキュスに打ちのめされたライガットの運命は、そして戦争の行く末は・・・・・・。
はっきり言いましょ、
どん詰まりです。ライガットは駆けつけたナルヴィらに助けられるものの、後から30台近い敵ゴゥレムに追っかけられる羽目になり、その上今度はデルフィングの稼動限界時間が近づいてきて・・・・・・とクリシュナにとって良いことは何にも無し。
おまけに後半では前述の30台+増援の30台の計60台に囲まれるというとんでもない事態に。
イオ大佐と戦ったナイルは生死不明、ロギンはジルグにやられて動けず、ナルヴィはニケに倒されてしまい、まともに動くゴゥレムの数は
0。とんでもなく絶望的。
そして、この巻で
すごいモテモテなことが判明したイオ大佐。
ボルキュス将軍のご令嬢のレダ、合法ロリのニケに加えて、部下のレト(アラカン荒野の戦闘での損害報告してた人ね)がモノローグで
(・・・イオ大佐・・・ レトの働き、見ていてください・・・!)と。
これが今時のハーレム漫画だったらちょっと嫌気が差すところですが、男気溢れる忠義に厚い武人のイオ大佐なので、見ていて全然不快な感じはしません。むしろ男の自分も惚れる。イオ大佐大好き。
しかし、この巻の最大の見所は、ジルグとライガットの2度目の戦闘でしょうね。
かつて、ダンを自分のせいで殺してしまったライガットに向かって、お前と俺は同じ
味方殺しだと言い放ち、味方殺しの先輩からアドバイスと称して口から出た言葉は、
「ま、気にするな」「死ぬ奴は間抜けな弱者だ。弱者は存在自体悪であり罪だ。奴らの生き方は足の引っ張り合いに終始する」「弱者は醜く汚い―見ただろ?醜く潰れた汚い死体を―」その言葉をきっかけにして2人の戦いは幕を開けます。
以前とは違い2人の実力は拮抗し、互いの武器を磨り減らしていきます。
その戦闘の最中、ライガットは語りかけます。
「皆がしゃかりきになってるもの全てがつまらなく見える・・・・・・違うか?そういう時期は誰にでもあるよな・・・だがお前はそこをどうしても素通りできなかった・・・純粋すぎんだよお前は・・・」
ならば、とジルグは問い返します。お前はさぞかし高尚な理由で戦っているんだろうな?と。
ジルグは重ねて言います。お前の本当の望みを言ってみろ、国を守るとかの建前は抜きでだ、と。お前が勝ったら叶えてやる。なんなら王都まで攻め上って王妃をくれてやろうか、とも。
デルフィングの稼動限界が近づく中戦闘は再開され、一瞬の機を得たライガットは叫びます。
「俺が勝ったら―!!」
「将軍になれッ!!!親父をこえる!!」デルフィングの頭突きはヒットしたものの活動限界を迎え、ライガットはゴゥレムから降りての勝負を希望しますが、あっさりクロスカウンターを決められK.O.
しかし、地に臥すライガットを見下ろすジルグの顔は、今までに無く晴れ晴れとしていました。
今まで、周囲の人物は彼に「期待」ではなく「重責」をかけてきたのでしょう。
さすがはバルド将軍の息子だ―。あの言葉の裏にあったものは、「期待」を上回るものだったのではないのでしょうか。
バルド将軍の息子ならばできる「はず」、「当然」。
ジルグはみなの「期待」を、その身をもって体現することを求められていたのでしょう。
かつての彼は、それを指して「生贄」と表現したのではないでしょうか。それを重荷に感じていたのではないでしょうか。
それが彼を「ガキ」でいさせる時間を長くさせたのでは。
なんだか「~でしょうか」という文を多様してしまいましたが、自分はそう思うのです。
さてさて、更なる盛り上がりを見せてきた『ブレイクブレイド』。
映画も楽しみだー。
- 2009/12/12(土) 22:39:52|
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