命の行方は。いやぁ、いい最終回でしたね。え、違う?
ということで、第12話の話。
今まで散々「美琴はマジョリティに何をもたらせるのか?」と書いてきましたので、幻想御手編も終わったことですし、そこに注目して書いていきましょう。
それを考える上で参考になるのはやはり
「こんなところでクヨクヨしてないで・・・迷ってないで・・・もう一度!」という美琴のセリフでしょう。かなりうろ覚えですが。
このセリフとともに美琴はレールガンを放って「幻想猛獣(AIMバースト)」を打ち倒し、人々の心を開放へ向かわせるのです。
その前までのシーンを見ていると、やはりマジョリティたちは力が無いこと、伸びないことといった劣等感に苛まされているようでした。
マジョリティは、佐天や爆弾魔や強盗犯の声を借りて、美琴に訴えかけてきます。
いやむしろ、力ある者を責め立て糾弾していたと言ってもいいでしょう。
そんな彼らに向かって、美琴は攻撃をしのぎつつ、
「ごめん」と謝ります。
このときの彼女の気持ちは、事件後に黒子が言っていたように「今回の事件は、あの人たちの気持ちに気づいてあげられなかった自分たち能力者が悪いんじゃないか」というものだったでしょう。
ただここで注目したいのは、彼女が幻想御手を使った人たちと絶対的に違うのは、自分の非・落ち度・嫌なところといったネガティブな部分を口にして、それを暴露しているという点です。もちろん、「ごめん」しか口にしていないので、そこは言外の意味を汲み取るなり何なりしないといけないのですが。
自分の嫌なところを認めるのは、彼らもやったことでしょう。
しかし、彼らはその「存在」を認めただけであって、直視することはしなかったのではないでしょうか?
仕方ないとか言って、諦めるしかないのか、でも夢は捨てられないとか立派なことを言ってはいますが、それはただの言い訳に過ぎないのではないか、そう思うのです。
しかも、その言い訳を心の内に溜め込んでいる。
その点、美琴は彼らの気持ちを受け、ごめんと謝っています。
普通、そんなことを言われたら「それはおめーらの努力が足りねーんだよっ」位の気持ちにはなりそうなものですが、美琴は素直に受け止め、それに応えます。
それができたのは美琴の来歴、レベル1から努力に努力を重ねてレベル5に到達したという、その過去があればのものでしょう。
来歴も含めて、素直に人の気持ちに応えられた美琴は、努力を途中で放置し、期待が重いとか諦めるとかと言ってふて腐れてしまったマジョリティとは、絶対的に違うのです。
ここで、美琴はマジョリティの最高の目標足り得ることがわかります。
そうでしょう?美琴は、彼らと同じ場所からスタートして、あの位置にいるのですから。
気持ちを受け止められ、その上でかけられた「もう一度」の言葉は、どれだけを彼らの心に投げかけたか分かりません。
この一件から、マイノリティはマジョリティの良き指標であるべきという図式が見えてきます。
指標は人に絶望感を与えるものでもありますが、美琴には希望を与えるものであってほしい。そう感じます。
美琴の放ったレールガンの一撃は、彼らの内に新たな命を宿しました。
それを生むのも、殺すのも、全ては彼ら次第。
今後が楽しみです。
あ、佐天と初春に触れられなんだ・・・。
AIMバーストのうねうねした触手見てたら、ビオランテ思い出した。
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