何度でも言いますぜ。
なにこれすっげぇモヤモヤする。どんでん返しにもほどがあるんだってばよ!
残り一話まで幸せへの予兆を描いておきながら、その残った一話であまりにもむごい仕打ち。
タラスも可哀想だけれど、何よりスミスが浮かばれない。
単に仲を裂かれたというのならまだわかりますが(それでも十二分に辛いとは思うが)、その前に
文化の壁があるというのが、あまりにも救いがない。
家族という共同体を重んじる中央アジア(オスマン帝国かな)の伝統と、個人の意思を重視するヨーロッパの個人主義との間には、かくも深い断絶があるのかと。
最後、約束の込められた懐中時計は夜の闇に覆われた砂地に落下しますが、タラスがそれを拾う日は来るのでしょうか。男女が仲睦まじくしてるのを見るのが好きな自分としては、そんな展開を望むばかりです。アンカラにたどり着くまでに、何か動きがあるといい。
中央アジア辺りの文化に興味がある人にも、ラブロマンス(ラブコメじゃないよ、念のため)に興味がある人にも、どちらにもお勧めできる作品です。どうぞ手に取ってみてください。
- 2011/06/15(水) 22:57:38|
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> > これ売れてるねぇ
>
> 登場人物の衣装とか、描きこみ具合が半端じゃないですからね。作者の刺繍への執念を感じます。
> 絵の密度はもちろんのこと、第一次大戦直前(かな?)のトルコの人々の暮らしぶりなんかも活写していますから、そういう方面からも人気があるのでしょうねェ。作者の元からのファン(『エマ』とかから)もいるんでしょうが。
>
> マンガ大賞で2位を取ったのも大きいかも。
- 2011/06/18(土) 20:45:22 |
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