『偽物語』 第4話「かれんビー 其ノ肆」 ― 今度からは空気を読んでゴールデンチョコレート。

ちびっこにはDポップだとばっかり思っていたのに･･･。

偽物語(上) (講談社BOX) (2008/09/02) 西尾 維新 商品詳細を見る

家族の前では観られないと評判の、『偽物語』第4話でございます。淫靡7割増し（当社比）で送る今回、画面の肌色占拠率が尋常ではございません。かくいう私も、居間で観ていたら、起き抜けの親父が何も言わずにトイレへ直行しました。何だかすごく哀しい。


まあ前座はこのくらいにして、中身の話。

前回のエマージェンシーで自宅に駆け付けた暦くん、つけっぱなしの手錠がいやにスタイリッシュです。
武勇伝を聞かせる･･･とはいかなくなった火憐ちゃん、何やら顔が赤いご様子。
何があったのか聞き出そうにも、「教えてやんねーよー」とアッカンベー。リアル妹なら殴ってますねコレ。
暦も思わず手を振り上げますが、ここで登場イメチェン羽川。「いかにも委員長」な記号を全排除してショートカットになりました。実に可愛い。翼の前ではいい子ぶりたい暦も、振り上げた手を下ろします。
結局詳細を聞き出せなかった暦、翼を部屋に呼び出してリビングからご退出。
出がけに、2人の妹にお説教。
正義の第一条件は、正しいことじゃなく、強いことだ。
それがわからないうちは、お前たちのやってることはいつまでも正義の味方ごっこで、偽物だ。

所変わって暦の自室。
前回「正義マン」呼ばわりされていた暦、翼にさっきのお説教は同族嫌悪･･･いや、自己嫌悪じゃない？と指摘されます。
この前の記事でも書きましたけど、この兄妹、やっぱり根っこは同じなんですよね。
自分の妹をちゃん付けで呼ぶことを散々イジられながらも、火憐がおまじないの話で貝木と接触したことを聞き出します。ところで、翼さん寝っ転がり方エロティックですね･･･。自分の部屋でクラスの女の子がベッドに寝転んでいるという、灰色の青春を送ってきた漢たち垂涎のシチュエーションではありますが、残念なことに画面の向こうには手が伸ばせないんだよね。参った参った。


at風呂。
アット風呂と書きましたが、もしかしてin風呂の方が正しいのでしょうか。まぁとにかく暦くんご入浴。
それにしても、阿良々木家の風呂は、薄暗い浴室にステンドグラスと、なかなか淫靡な雰囲気を放っています。渡辺篤史の建もの探訪で訪れたら必ず見るレベル。
んでもって、ようやく登場･･･いや、『化物語』のころから登場してたのにこの言い方は変ですね。とにかく、阿良々木ハーレムの新メンバー、忍野忍さんでーす！
まぁ、時系列に沿って言えば、第1期メンバーなんですけど。

しかし忍、『化物語』のころは貝のように口を閉ざしていたのに、それが嘘のように喋る喋る。
そして嘘のように素っ裸です。
何も悪くないのに、見ているだけで何やら軽犯罪を犯している気分。これが3話で言ってた、気軽に犯せる軽犯罪か･･･（違う）
何と言いますか、綾波を押し倒す第5話だけ家族の前で観られないあの感覚。
あれよりも被写体が幼いだけ、さらに軽犯罪臭プンプンでござい。
そりゃ月火ちゃんも包丁持参ですっ飛んできますよ。

それはさておき。
忍との会話の内容ですが･･･ん、まぁ、ゴールデンチョコレート美味いよね。
確かに美味い。あれは美味い。けど、あのカリカリの黄色ってどうやって着色してるんですかね？長年の疑問の一つだよ･･･。あと、幼児あるいは児童って、問答無用でDポップを好むもんだと思ってたのですが、違ったのか･･･。忍がロリババァという貴重な属性持ちとはいえ。

で、まぁ、会話の内容に真剣に言及しようとすると、囲い火蜂とかの話以外は全部『傷物語』に累が及んでしまって面白くないでしょう、未読者の方には。自分としても、ここでネタバレしても楽しくないので、割愛ってことで。

ドーナツの話以外に言及できるところと言えば、忍のティモテと、囲い火蜂だけなんで、ここは囲い火蜂について簡単に書いて、〆ましょうか。

ネクストコナンズヒーントゥ！
「なんとかという書物」。
書物にもいろいろあるってこと。

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やっぱもうちょっと続けます。

偽物だからこそ本物より本物らしく見えることもあるって本編で言ってたけど、ミスチルは本物と主張している方がかえって偽物に見えるって歌ってたよね。
難儀な世の中だと思います。
兎角に得るのに難渋するのは人の信用。
特にあらゆる情報があらゆる形で跋扈するようになった今、この時代なればこそ。
それが真か、偽か。
その価値を付与するのは、あくまで人の認識。人の信用。
モノの生い立ちには関係なく。
自分の信じる真こそが真であり、偽こそが偽。
小難しい世の中だ。